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石坂 雄一*; 伊藤 泰義
JAERI-M 89-174, 105 Pages, 1989/11
安全性、経済性に優れた改良舶用炉の実現のため、本炉に搭載する制御棒駆動装置(CRDM)は、先行炉において安全評価を要求されてきた「制御棒飛び出し事故」を設計基準内事象から排除することを狙いとして、原子炉圧力容器に内装することを目論んでいる。これらを踏まえてCRDMに要求される設計条件を整備し、小型・簡素化が達成可能なCRDMの基本概念を構築すると共に将来にわたる開発スケジュールを策定しての具体化研究を実施した。特に、本CRDMを原子炉圧力容器内水熱雰囲気に導入する上での大きな課題は、電気品の耐熱・耐絶縁性である。CRDM電気品の内、駆動源を成す電磁部(ビルトインモーター、スクラムマグネット)に着目して、使用環境を考慮したそれぞれの構造を具現化し、これらを基にコイル材料として使用可能と考えられる代表的な耐熱電線を選出した。更に、上記電線を用いた実用化のための基礎試験、また、この試験により選定された候補電線を用いてのミニチュアコイル試作試験を通じて、本CRDM電磁部のコイル材料として有望な耐熱電線を見出した。